2010年6月17日木曜日

Stenting versus Endarterectomy for Treatment of Carotid-Artery Stenosis (CREST study)

Stenting versus Endarterectomy for Treatment of Carotid-Artery Stenosis (CREST study)
May 26, 2010  NEJM
方法
症候性、無症候性をCASとCEAにランダム化 
複合プライマリエンドポイントは、周術期間中の脳卒中、心筋梗塞、全死亡、または4年間における同側の脳卒中
結果
 2502人の内頸動脈狭窄例を中間追跡期間2.5年、4年間経過観察した結果、プライマリエンドポイントの発生率はCAS群とCEA群で有意差を認めず
CAS 7.2% vs CEA 6.8% ; hazard ratio with stenting, 1.11; 95% confidence interval, 0.81 to 1.51; P=0.51
症候の有無、性別により治療効果を比べても差が無かった(それぞれ、P=0.84, P=0.34).
4年間での脳卒中と死亡の発生はCAS 6.4% vs CEA 4.7% (HR 1.50; P=0.03) , 症候性では8.0% vs 6.4% (HR1.37; P=0.14) 無症候性では 4.5% vs 2.7% (HR 1.86; P=0.07)
周術期のエンドポイント 
死亡はCAS vs CEAで0.7% vs 0.3%, P=0.18,
脳卒中 4.1% vs 2.3%, p=0.01
心筋梗塞 1.1% vs 2.3%, P=0.03
その後は同側の脳卒中の発生頻度はCAS 2.0%, CEA 2.4%, P=0.85で同等に低かった
結論
症候性、無症候にかかわらず、頚動脈狭窄に対するCAS、CEAの2群間おいて、脳卒中、心筋梗塞、死亡のプライマリエンドポイントに差は無かった
周術期において脳卒中がCASに多く、心筋梗塞はCEAに多かった


方法
CRESTはランダム化コントロール研究
エンドポイント判定は盲検化
Abbott Vascular solutionsがAccunet とAcculink system(ステント、プロテクションデバイス)を提供
アメリカで108施設、カナダで9施設
公認の術者でなければ登録できない
 年間12件以上で、無症候性は3%以下、症候性は5%以下の合併症率をクリアできる477名の外科医、
 ハンズオントレーニングを行った224名の血管内治療医

症候性はランダム化前180日以内のもの
適応は
症候性:DSAで50%以上、エコーで70%以上、エコーでの狭窄が50~69%の時はCTA、またはMRAで70%以上あること。
2005年以降は無症候性にも拡大:DSAで60%以上、エコーで70%以上、エコーでの狭窄が50~69%の時はCTA、またはMRAで80%以上あること。

抗血小板薬
CAS:少なくとも48時間前よりアスピリン325mg一日二回、クロピドグレル75mg一日二回
48時間以内に予定されたときには、アスピリン650mg、クロピドグレル 450mgを施行の4時間以前に投与
施行後は4週間2剤で
CEA:アスピリン325mgを術前最低48時間前より投与

intention-to-treat

結果
2000年12月から2008年7月まで、2522例
Fig.1のごとく振り分けられた
結局2502例
Baseline Charactor Table.1

高脂血症がCASで多め、P=0.048

追跡期間 中間値2.5年
喫煙は登録時どちらも26%であったが、術後はCASで21.8%、CEAで13.8% (P=0.03)

プライマリエンドポイント Table.2
 4年間経過観察した結果、プライマリエンドポイントの発生率CAS群とCEA群では差を認めず 7.2% and 6.8%:HR 1.11; 95% CI, 0.81 to 1.51; P=0.51
4年間での脳卒中と死亡の発生はCAS 6.4%、CEA 4.7%: HR 1.50; P=0.03
周術期のエンドポイント 
両群でほぼ同じ CAS 5.2% vs CEA 4.5 (P=0.38)
個別の検討では
死亡はCAS 0.7% vs CEA0.3% P=0.18
脳卒中 CAS 4.1% vs CEA 2.3% p=0.01
心筋梗塞 CAS 1.1% vs CEA 2.3% P=0.03
その後は同側の脳卒中の発生頻度はCAS 2.0%, CEA 2.4%, P=0.85で同等に低かった。

死亡は13例 CASで7,CEAで6、致命的な心筋梗塞1はCEA

事前サブグループ解析では症候、無症候による治療手段の違いによる治療効果の差は無かった(P=0.84)。性別でも同様に差が無かった(P=0.34)。しかし、年齢においては70歳を境に交叉するFig.2B, 2C
CASは若年で有効であり、CEAは高齢者で有効である。

症候、無症候で変わるのか? Table.3
4年間での脳卒中または死亡は、症候性群 CAS 8.0% vs CEA 6.4% (HR1.37; P=0.14) 無症候性では 4.5% vs 2.7% (HR 1.86; P=0.07)

周術期のプライマリエンドポイントは症候群、無症候群のどちらも差が無かった。CAS 6.7% vs CEA 5.4%, CAS 3.5% vs 3.6% Table3 最下段
4年間の脳卒中、または死亡でみると
CAS 6.4% vs CEA 4.7% P=0.03
症候性では8.0% vs 6.4% (HR1.37; P=0.14) 無症候性では 4.5% vs 2.7% (HR 1.86; P=0.07)

post hoc analyses 多重解析
周術期の脳卒中と心筋梗塞が1年後の健康にどう影響しているかを検討
SF-36を用いるとMajor stroke, Minor strokeは大きく影響を与えている(-15.8 points, -4.5 points)が、心筋梗塞はわずかである-3.0 points
Minor strokeは精神面で大きく影響を与えている -3.4points
CASにおいて治療医の専門はあまり影響していない Table.7 P=0.51

考察
年齢の影響による差はSPACE trialでもみられたが、血管の蛇行と石灰化によるものであろう。
症候患者のけるCASのリスクはSPACE、EVA-3Sよりかなり低下している。
術者のCAS機器への慣れ、技術のアップ、トレーニングの効果などであろう。
プロテクションデバイスとステントを一つのものに限定することにより、安定して成績がでたのでは。

感想
CASは今まではCEA ハイリスクであったが、今後は同等に扱って行くことになるであろう。
脳卒中合併症は若干CASで高い。
CASは誰がやっても同じ。
簡便、簡単、低侵襲
うちではCAS firstでしょうね。

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